「行政書士と宅建士のダブルライセンスで開業したい」と思ったことはありますか?
行政書士と宅建士とのダブルライセンスは、取得から開業まで費用も時間もかかり大変ですが、それ以上にポジショニングや収入などのメリットがあります。余裕があるなら、宅建士とのダブルライセンスでの開業をおすすめします!
宅建士とのダブルライセンスであれば、土地関係の専門家として顧客だけでなく同業者からも一目置かれます。差別化になりアピールできるポイントです。名刺交換でも「行政書士と宅建のダブルライセンスなんですね」など相手から話題にしてくれます。
実際に私もよく言われました。宅建士とのダブルライセンスのおかげで、農地法の許可の受注も増えましたし、相続や土地活用など、業務につながる相談も増えました。
- 行政書士と宅建士の仕事内容の違い
- 行政書士と宅建士で開業する5つのメリット
- 行政書士が宅建士を目指す注意点
この記事を読めば、宅建士とのダブルライセンスで開業するメリットがわかります。余裕があれば宅建士の受験したいと思っている方には、試験勉強のコツもお伝えします。不動産関係の業務に力を入れたい行政書士の方に特に参考になります。
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行政書士と宅建士の仕事内容の違い
行政書士と宅建士は、それぞれが持つ独占業務によって、その職務内容と役割に大きな違いがあります。どちらも不動産や法務に関わる専門家であり、それぞれが提供できるサービスの範囲は区別されています。
資格 | 業務 |
---|---|
行政書士 | 官公署に提出する書類その他権利義務又は事実証明に関する書類を作成 |
宅地建物取引士 | 重要事項の説明、重要事項と契約書の記名 |
行政書士が作成する主な書類は、官公署(各省庁、都道府県庁、市・区役所、町・村役場、警察署等)に提出する申請書類や、契約書・定款・遺言書などあげられます。業務の種類は許認可だけでも10,000種類以上あるとも言われています。行政書士が書類作成することで「行政に関する手続の円滑な実施に寄与するとともに国民の利便に資し、もつて国民の権利利益の実現に資する」ことが目的とされています。
一方、宅建士は不動産取引において、売買や賃貸の契約を結ぶ際に重要事項の説明責任を担います。契約書の記名・押印に関する手続きも宅建士の独占業務であり、これにより取引の正確性と公正性が保証されます。
宅建士以外の資格との比較は、こちらの記事「行政書士の年収と現実~業務やダブルライセンスで違いはある?~」を参考にしてください。
行政書士と宅建士で開業する5つのメリット
- 業務の親和性がありワンストップで業務を受注できる
- 専門性をアピールできる
- 高単価の業務を受注できる
- リスクヘッジになる
- 同業者からも信頼されやすい
業務の親和性がありワンストップで業務を受注できる
不動産売買や相続に関連する幅広い業務を、顧客に対して一貫して提供することが可能です。
たとえば宅地を売買する場合は、売買の契約以外にも建物を建築する都市計画法の許可が必要になる場合があります。土地が農地の場合は、農地法の転用の許可が必要になる場合があります。宅建士の資格で売買契約し、行政書士の資格で許認可手続きを受注可能です。
相続の相談があった場合はどうでしょうか。行政書士として分割協議書の作成を担当し、相続した不動産の売却したい場合は募集から売却まで担当できます。
どちらの資格も不動産に関する専門家であるため、土地や建物に関する業務はワンストップで受注できる可能性が高いです。
専門性をアピールできる
行政書士と宅建士の2つの資格を組み合わせることで、独自の専門性をアピールできます。
行政書士はさまざまな法律関連の手続きや書類作成に精通していますが、不動産契約に特化した専門知識を持つ人は少ないといえます。同様に、宅建士は不動産取引に関する深い知識を持っているものの、行政手続きや許認可に詳しい人はそれほど多くいません。
不動産取引は契約の締結だけでなく、行政手続きや許認可の取得が必要となる場合が多く、すべてに通じた専門家に一貫して対応してもらえることは手続きの効率化やリスクの軽減に直結します。さらに、1つの専門家が全ての流れを把握していることで情報の伝達ミスや手続きの漏れがなくなり、よりスムーズかつ確実なサービス提供が可能です。
高単価の業務を受注できる
行政書士の業務範囲は広く、不動産に関連する文書の作成や手続きは特に専門性が高い分野の1つです。たとえば開発行為の許可申請は複雑で時間を要する作業であるため、報酬は一般的に高い傾向があります。相続案件では、相続した不動産が遠方で管理が行き届かないため、一括して売却を希望する方がいます。宅建士の業務でも、賃貸に比べて売買は仲介手数料が高くなり、高単価の業務です。
行政書士の業務の中で不動産関係の業務は特に専門的知識と経験を要するため、高い単価での受注が可能となります。
リスクヘッジになる
2つの資格を有することで、独立開業して経済的な安定を見込めます。
たとえば宅建士としての業務が閑散期であっても、行政書士としての業務が不動産以外の分野で収入を見込めるため安定します。不動産以外の分野としては、営業関係の許認可(建設業許可や古物商許可)、会社設立や遺言書の作成など年間を通じて一定の需要があります。
行政書士と宅建士のダブルライセンスは、個々の資格の持つ強みを生かしながらそれぞれの業務の閑散期や市場の変動に対するリスクを有効に分散することが可能です。
同業者からも信頼されやすい
不動産と行政手続きの両方に精通していることから、同業者からも信頼され業務を紹介されやすくなります。
不動産を専門にしていない行政書士からは、不動産に関連する手続きを相談・依頼されることがあります。たとえば、不動産取引における契約書の作成や農地法の許可申請など、不動産取引や土地関連の手続きに精通しているダブルライセンス保持者に適した業務です。
不動産業界では、建設業許可の取得や相続による不動産の処理など、法的な手続きが必要な業務が頻繁に発生します。これらの業務は行政書士と宅建士の双方の専門知識が必要とされるため、ダブルライセンスを持つ専門家が重宝されます。
行政書士が宅建士を目指す注意点
- 学習時間をスキマ時間で調整する
- 宅建士での開業資金を確保する
- 収入アップを目指すなら実務経験を積む
学習時間をスキマ時間で調整する
行政書士が宅建士の資格を目指す際に重要なのは、効果的な学習時間の確保です。すでに開業している行政書士の場合、日常業務とのバランスを取りながら学習時間を見つけることが重要です。そのためには、「スキマ時間」を上手に活用しましょう。
私が取り組んだスキマ時間活用方法は、以下のとおりです。
- 1時間早く起きる
- 昼休憩で15分勉強時間にあてる
- 寝る前の1時間を勉強時間にあてる
学習を日常の習慣の一部として組み込むことで、無理なくスケジュールを実現できます。生活リズムに合わせた学習計画を立てると効果的です。
宅建士での開業資金を確保する
宅建士とのダブルライセンスでは、最低でも「宅建士」を名乗るために登録が必要です。前述したメリットを最大限に活かすなら宅建免許の取得まで必要です。
試験合格だけで満足できる人はいないでしょう。やはり名刺やホームページに「宅建士」と記載してアピールしたいと思うでしょう。宅建士の登録は、以下の費用がかかります。
- 資格登録手数料:37,000円
- 登録実務講習:約20,000円
- 宅建士証の交付:4,500円
宅建士として業務をするなら宅建免許も必要です。宅建免許申請は行政書士が請け負う業務でもあります。保証協会に入会する場合、必要な資金は約100万円は必要です。私の場合は、不動産業は法人にしたので設立費用もかかりました。受験を視野に入れる時点で、合格後にどのように資格を取り扱うかをイメージしておきましょう。
収入アップを目指すなら実務経験を積む
行政書士の不動産関係の業務をすることで、宅建士の試験対策になります。たとえば農地法の許可申請を業務で取り扱っている行政書士であれば、宅建士の農地法の試験問題は簡単に感じます。
農地法第3条第1項の許可を受けなければならない場合の売買については、その許可を受けずに農地の売買契約を締結しても、所有権移転の効力は生じない。
宅建士過去問(令和3年10月試験問21の選択肢2)
農地法の業務を経験しておけば、土地活用についての相談や売却についても相談がくるようになります。ダブルライセンスのメリットを最大限に活かすためには、両資格での業務を効果的にこなせるようにすることが重要です。積極的に関連業務を手がけ、その経験を基に専門性を高めていくことが良いでしょう。
宅建士試験の攻略法
行政書士と宅建士でのダブルライセンスで開業を目指すなら、資格取得が不可欠です。行政書士試験を合格している方であれば、宅建士試験も自信を持ってのぞめます。ここでは、行政書士試験の合格者が宅建士を受験する攻略法を解説します。
難易度を把握しておく
宅建試験と行政書士試験の合格率を過去10年で比較すると次のとおりです。
試験 | 合格率(過去10年の平均) |
---|---|
宅地建物取引士 | 16.2% |
行政書士 | 11.9% |
一般財団法人不動産適性取引推進機構によると宅建試験の合格率は、おおむね約15%から18%程度で推移しています。これに対して、一般財団法人行政書士試験研究センターによると行政書士試験の合格率は約10%から15%の範囲で変動しており、年によって大きな差が出ることがあります。
宅建士試験の合格には、目安として約400時間から600時間の学習が推奨されます。これは、行政書士試験の学習時間は約600時間から1000時間とも言われています。どちらも相当な量ですが、行政書士試験の合格者であれば試験科目が重複する部分もあるので、半分の約200時間から300時間が目安となるでしょう。実際、私も宅建士の試験はこのくらいの勉強時間で合格できました。
勉強科目にメリハリをつける
既に行政書士として開業している方は、特に勉強科目にメリハリをつけることが重要です。行政書士試験との内容が重複している科目は、既に習得しているので学習時間を短縮しましょう。
行政書士の試験科目や業務は、宅建士試験の多くの科目と重複します。宅建士試験の民法は行政書士試験の合格者であれば、あまり時間をかけなくてもよいでしょう。業務で農地法や都市計画法の許可申請を取り扱っていれば、法令上の制限の問題もあまり抵抗がなく対策できます。
行政書士が宅建士試験で最も時間をかけたい、重要な科目の一つが宅建業法です。宅建業法は宅建士としての実務で直接的に関連する法令であり、試験においても高い比重を占めます。宅建業法で高得点を取れたら、合格へ近づきます。
効率良く勉強できる講座を受講する
ダブルライセンスを目指す方は、すでに仕事をしている方が大半でなかなか時間を捻出するのに苦労します。限られた時間を最大限に活用するためには、効率良く勉強できる講座の選択が非常に重要です。
私も勉強で活用した方法は、「動画コンテンツで勉強する」です。
動画コンテンツであれば、自分の空いている時間に合わせて学習を進められます。通勤時間、昼休み、就寝前など、日々の隙間時間を利用して効率的に学習することが可能です。動画コンテンツは、視覚的な情報を多用することで、記憶に残りやすくなります。何度でも繰り返し視聴できるため、理解が不十分な部分を何度も復習できます。
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スタディングの宅建講座については、こちらの記事「スタディング宅建講座の合格率や評判を調査!コスパとAI機能がおすすめ」も参考にしてください。
行政書士と宅建士で開業する時間と費用
行政書士と宅建士では、開業までの期間はどちらも2カ月でだいたい同じくらいの期間が必要です。費用面が異なっており、行政書士は約30万円に対して宅建士は約100万円必要です。
資格 | 必要な費用 | 登録までの期間 |
---|---|---|
行政書士 | 30万円前後 | 約2カ月 |
宅建士(免許) | 100万円前後 | 約2カ月 |
行政書士の開業は、単位会といわれる各都道府県の行政書士会を窓口として、日本行政書士連合会に登録します。登録手数料や入会金などを含めて約30万円必要であり、期間は2カ月程度かかります。
宅建業は、宅建士として登録したあとで免許申請します。登録は約4万円前後で1カ月程度かかります。免許申請は、保証協会の分担金も含めて約100万円必要であり、免許を取得するまでに約2カ月かかります。
宅建免許を取得するのは、費用負担が大きいので宅建士の登録のみにとどめる方もいます。名刺やホームページに宅建士と記載したい方は、宅建士登録までよいでしょう。
まとめ
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